内容はLGBT(著者はホモ…と言っております(^^;))の夫とアル中の妻の
‘‘シンプルな恋愛小説‘‘ (^^; これも著者曰く
…ですがシンプルではないんじゃないかと
毎日の生活や色々な問題が夫である睦人と妻の笑子 それぞれの感情から描かれています。
登場人物はみな、純粋で一生懸命に生きていると思いました。
この先生の著書はどれも
文章のそこかしこにちりばめられている「表現」がとても好きです。
「表現」
水を抱くような生活、ほどいてしまいたい空気、うらうらとした日差し
羊羹のような闇、空いっぱいののりたま(ふりかけです!)
風が匂うような美しい日、くわんくわんの乾いたトマトソース
月や星が弱々しくはりついた空、秋の温度の乾いた手
やさしいのに動けない水の檻、あずき色の夜
想像できるのに思いつかない形容詞と主語
女性らしさや若さ、儚さの感情が胸の内に沸いてくる著書でした。